担保不動産競売開始決定通知というのが裁判所から届きます

いわゆる競売にかけられた知らせです。

この競売通知が届いてから一体何日位で家を明け渡さなければならないのかを説明します。

住宅ローンの滞納が始まってから競売に至るまでの時間は金融機関によりマチマチです。 例えば東京三菱UFJ銀行ですと、3ヶ月の滞納で競売です。 住宅金融支援機構ですと滞納6ヶ月で競売です。

また、競売の通知が届いてからの落札までの時間も東京エリアと地方とでは若干違いますのでその点を頭に入れて置いてくださいね。


競売の知らせから家の明け渡しまでのおおよその時間

分かり易いように、1月・2月・3月という風に、月を使って説明しますね。



1月

担保不動産競売開始決定通知

裁判所から担保不動産競売開始決定通知が特別送達という郵便で届く。

この競売の通知が来てからおおよそ10ヶ月後には不動産を落札者に引き渡さなければならなくなります。


2月

執行官により不動産の現況調査

裁判所の執行官より、"現況調査について (通知)" というタイトルの通知が来ます。

誰か関係者の立ち会いが求められます。 この際に、不動産の価格を決める不動産の評価人が同行して来ます。

通知には下記の要求も記載されております。
1) 目的物件が建物の場合は, その間取図 (設計図等) がありましたらご用意願います。
2) 目的物件を賃貸したり, また, 建物の敷地を賃貸しているような場合にはその賃貸借契約書等をご用意願います。
3) 目的物件である建物を賃貸している場合には, 賃借人 (現実の入居者) にも上記日時の立入り調査に立会いいただくようお知らせください。

執行官の現況調査を拒否したり妨害することはできません。
"この調査は, 民事執行法第57条に基づくもので, 貴殿の立ち会いがない場合でも解錠の上, 立会人を付して立ち入り調査する場合があります。" とも記載されております。


3月

執行官が不動産の調査に来てしばらくの間、動きが止まったかのような時間が過ぎていきます。


現況調査報告書
不動産に対して競売決定がなされると裁判官は執行官に対して現況調査命令を下し、そ不動産の報告書の作成を求めます。 この報告書を「現況調査報告書」と言います。
分かり易く言えば、裁判官が執行官に「ちょっと差押をした不動産が有るのだけど、この物件が一体どんな状況にあるのか、見た目はどうで、中にいる人間やら状態はどのようになっているのか、判断しないといけないのだけ、私は裁判所から出られないから、君チョット見て来てよ。」といったことを命令文で出すのですね。 執行官は現況調査も仕事の一環ですから、その命令を受けたら「了解しました」とばかりに動くのです。

4月

4月も特に大きな動きはありません。

その競売にかかった物件に興味を持つ落札希望者たちがウロウロと周りを歩いているのを頻繁に目にするようになるかも知れません。


執行官とは
民事訴訟法、民事執行法、民事保全法における事務を取り扱う役人で、不動産や船舶における現況調査の他に強制執行や差押を行います。
"執行官法" によれば、執行官の収入は公務員的な立場にありながらも、執行官に仕事を依頼した時に発生する手数料収入でまかなうという自営業者的側面もあります。 ただし、年間一定額以上の手数料収入がない場合、国庫から補助金が出るという待遇を受けています。

5月

期間入札の通知

期間入札の通知
最初の競売の申立の通知が届いてから約5ヶ月後です。

いよいよ何月の何日から何日の間に貴方の不動産の入札が行われますという知らせです。


6月

期間入札の公示

期間入札の公示
現実の問題として任意売却に切替ることが出来るのは期間入札の公示前後までです。

競売の申立人に任意売却への切り替えをお願いできるギリギリのデッドラインです。 買う人が決まっていて、その買う人がローン等に問題が無い場合または現金で購入するか、または契約が完了そして、決済の見込みが立っていなければ、任意売却に応じてくれる抵当権者は少ないと思います。


7月

入札期日

入札期日
7月の第1週、物件の買い手がすでに存在しいて、その買い手が住宅ローンなどを必要しない(現金で購入できる)であれば任意売却への切り替えを飲んでくれる競売申立人も居ること名居ますが稀です。


現実問題として
理論上は、この時点でも任意売却への切り替えは可能と言われております。
が・・、しかし、現場で実務を行っている債権者側の担当は面倒臭いので任意売却の申し出を拒絶してくることが圧倒的に多いのです。
『私は、○○さんの件だけが仕事じゃないので、そこまで手が回りません。』って言われてお終いのケースが多いのです。

7月

開札期日

開札期日
開封の結果、入札した人のうち最も高い価格を付けた人が「最高価買受申出人」と定められます。通常は1週間後、売却決定期日となり、要件を審査のうえ、売却の許可、不許可を決定します。


8月

競売売却許可決定

売却許可決定
開札日の2日後に最高価買受申出人に対して裁判所が売却許可を決定します。

買受申出人に欠格事由があるか、売却手続に誤りがある場合以外、執行抗告がなければ、売却許可は1週間後に確定致します。

この落札に正当な不服を申し立てる根拠が有るのなら "執行抗告" を裁判所に申し立てることができます。


8月

代金納付と所有権移転

代金納付と所有権移転
落札者が代金を裁判所に納付。

売却許可決定が確定後、代金納付通知書が発送されます。 代金納付手続きが完了した日を持って、不動産を取得することになります。

不動産の所有権が貴方から落札者に移転されて法的に物件は他人の所有物になってしまいます。


立退料の交渉
落札した人が確定したら、立退料の交渉です。
良い人に落札されているば引越代の交渉も楽なのですが・・。 競売不動産を専門に扱う業者さんに落札された場合の立退料の交渉は結構キビシイと考えた方が良いかも。

10月

競売物件の引き渡し

競売にかけられてから約10ヶ月後
地域により時期はさまざまですが、だいたい競売にかかってから約10ヶ月後には不動産を明け渡さなければならなくなります。

落札された旧マイホームにいつまでもウダウダと居座っていると、裁判所で明け渡し命令の申し立てを行われ、その判決文を持って落札者と対峙することになります。

素直に出てくれれば30万円位は引越代でと考えていた落札者も、最後には3万円でというケースも有るようですよ。